【望遠鏡解説シリーズ第6弾!】
今回は「極限等級」について話していくで!
等級とは
星の明るさのことを等級って言うんやけど、聞いたことあるかな
1等星とか2等星とか
1等星の明るさは1等級やし、
2等星の明るさは2等級になる。
この等級の数値が小さいほど、明るくなって数値が大きいほど暗くなる
夜空の星で一番明る星は「ベガ」で0等級
肉眼で見えるもっとも暗い星の明るさは6等級と言われとるんや
ちなみに月なんかも等級で表すことができるで!
満月の場合、-12.6等級
マイナスにもなってまうんや!
さらに太陽は -26.7等級!!!
「ん?意外と差がないように感じるぞ?」
いやいや、それは次の一文を見てから言うように!
「等級は5等級上がると明るさが100倍になる」
おお〜、ということは
月の等級と太陽の等級の差はだいたい15等級だから・・・
明るさ的にはなんと1000000倍!!! 100万倍やとっ!?
うん、まぁそんなもんやろ
こんな感じで、天体の明るさは等級で表すことができるんや
極限等級とは
それじゃあ、本題!
極限等級について話していくで
極限等級は一般的に
「見えるもっとも暗い等級のこと」を示すんや
肉眼では6等級が極限等級やな
この極限等級は望遠鏡のステータスなどを示す時に表示されることが多い
ある望遠鏡のステータス一覧を見てみよか
画像一番下の欄に11.3等星とある
これがこの望遠鏡の極限等級や
この極限等級を調べることで、どの暗さの等級の星まで見えるかがわかるで!
極限等級の求め方
ここでは極限等級の求め方を紹介する
難しいと思うときは飛ばしてもらって大丈夫や
極限等級は
「肉眼で見える一番暗い星は6等級」っていう経験則
と「肉眼の口径はMAXで7mm」という情報
この2つから構築していくで
極限等級を調べたい望遠鏡の口径をXmmとする
このとき肉眼の口径との面積比は
長さの比ならX÷7でええんやけど、面積比なら2乗の比になるんや
この面積比はいわゆる取り込める光量比に相当する
ここで等級に換算する式
があるんやけど、 なぜこの式なのかはまたの機会に
これに代入すると
これで求められたものは、
取り込める光量比を、等級差に直したものや
つまり、望遠鏡はこの値の分、肉眼より暗い星が見える
肉眼での極限等級が6等級やったから
望遠鏡の極限等級は
となる
ちょいと難しい話になってもたな(汗)
ま、この式さえ知っとったら大丈夫や!
実際にこの式を使うときはXに望遠鏡の口径を代入するだけや
例えば口径70mmの望遠鏡だと極限等級11等級になる
極限等級は本当の極限等級ではない?
極限等級は式より口径だけで決まるようや
ただ、実際の空で見える一番暗い星は夜空の暗さとか天気にもよる
この計算によって導出した極限等級は理論上のものだと言うことを頭に入れておいてくれ
この理論上の極限等級とは別に、実際に見える一番暗い等級のことを「限界等級」と呼ぶ人もいるんや
まとめ
極限等級とは一般的に
「見ることができる最も暗い星の等級」のこと
求める公式は
ただ、理論上のものであることに注意すること
これで極限等級のお話は終わりや!
ほいじゃまた!
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